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翻訳できない言葉

Q:英語を日本語に訳す時、英語で表したい意味と違いが出てくるような単語はありますか?また日本語を英語に訳す時、訳せない単語はありますか?

A:「翻訳は裏切り」と言われます。つまりどんな言葉であっても、翻訳した途端に意味のずれが生じます。皆さんはあまり意識したことがないかもしれませんが、これは当たり前のことです。つまり、翻訳した場合には必ず何らかの伝えきれない意味が生じると考えた方が良いでしょう。

英語の単語の表す意味と日本語の単語の表す意味が1対1で対応するということはまずありません。これは多義語という意味で考えることもできますが、今回は単語の文化的意味という観点から考えてみましょう。

早速ですがここでクイズです。次の英語と日本語を比べた場合、表す範囲が広いのはどちらでしょう。どちらも同じ意味だと思っていませんか?実はこれらが表す対象や実態は同じではありません。

1. head と 頭
2. wear と 着る
3. water と 水
4. teacher と 先生
5. finger と 指

英語の単語の表す意味範囲と日本語の単語の表す意味範囲を比べた場合、1~3は英語の方が、4/5は日本語の方が広いと考えることが出来るでしょう。じっくり考えてみましょう。

head は首から上を指し示す言葉です。知っていましたか?つまり頭髪・目・鼻・口・耳を含む部分が head なのです。しかし日本語で頭と言えば、一般的には髪の生え際から上の部分ですね。つまりheadを頭と訳してしまうと失われてしまう意味があることになります。

wearと着るはどうでしょうか。英語のwearは身につけるもの全般を指し示すことができます。帽子もメガネも手袋も靴下も、英語では全てwearで表せます。日本語ではこれらを「かぶる」「かける」「はめる」「はく」と区別しますね。

waterと水の関係は比較的よく知られています。英語のwaterには「お湯」も含まれますね。

ではteacherと先生はどうでしょうか。英語のteacherは実は学校の教師に限られます。日本語で「先生」と言えば、医者や弁護士、国会議員、生け花の師匠、作家なども含みますね。逆にいえば、こういう人たちをteacherと呼ぶことはできません。

fingerと指の関係も聞いたことがある人も多いかもしれません。日本語では「親指」「人差し指」「中指」「薬指」「小指」が指ですね。当たり前のような気がするかもしれませんが、英語の場合、親指はfingerには含まれず、thumbと呼ばれることになります。英語では指が1本足りない、というのは大げさすぎるでしょうか。

このように考えると、ごく身近な言葉であっても意外に日本語と英語でずれがあるものです。でもこれらは一度関係をつかんでしまえば、さほど苦労なく覚えることもできるかもしれません。

でも、英語の単語と日本語の単語で、意味の質やそれに含まれる意味合いがかなり異なっているという単語もあるんです。実はこのような単語が一番やっかいです。例えばJuneは6月と訳しても大丈夫なのでしょうか。

両者とも1年のうちの6番目の月であることには変わりありません。しかし6月が一年の中で最も良い季節であるという国と、一年の中で最も嫌な季節であるという国があります。日本の6月は梅雨の時期です。このように考えると、Juneを6月と訳すことには何となく抵抗を感じるような気がしてきませんか。

もちろんこのようにしか訳しようがないのも事実です。でも6月をJuneと訳したところで日本の梅雨のじめじめした嫌な雰囲気は決して伝わらないことでしょう。

本日の記事は『単語の文化的意味―friendは「友だち」か』という書籍で紹介されている例をほんの少しだけ紹介しました。日本語と英語の文化的な意味の違いをこのような本で是非探してみて下さい。
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