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言語の起源はどこまで遡れるか?

Q:元々一つの大陸だったのになぜ世界にたくさんの言語ができたのですか。

A:とても面白い質問ですが、言語学的に考えても何も分かりません。

今日の記事はあちこちWikipediaへのリンクを張る形でまとめますので、リンク先も併せて参照して下さい。

そもそも一つの大陸だった時代というのはペルム紀から三畳紀にかけて存在した超大陸のパンゲア大陸を指すのでしょうが、この時代には人類は存在していません。ですから人間の言語自体がありませんので、一つの大陸だったことと世界に多くの言語があることは直接の関連はありません。

しかし人類の祖先については、アフリカ単一起源説、つまり地球上のヒトの祖先はアフリカで誕生し、その後世界中に散らばって行ったという考え方があります。この仮説を支持する限りにおいては人類の共通の祖先は14~20万年前ということになります。とするとこの時代まで遡って考えれば、全人類の言語も共通の祖先である一人の話者が話した言語から散らばったということになるでしょう。

従来の言語学では基本的には書かれた言葉の記録を材料として研究を進めて行きます。言語学の研究分野には歴史言語学比較言語学と呼ばれる手法があり、別々の言語で書かれた記録を付き合わせながら、それぞれの共通の祖先(祖語)を探し出すという研究も、特に19世紀以降、途絶えることなく行われています。そしてそれを基準として世界中の言語を語族に分けるという考え方の一端は高校の世界史の教科書などにも登場しますね。また英語もこの中に含まれる、インド・ヨーロッパ語族は良く知られていると思います。

では、書かれた言葉の記録を材料に研究を行うとして、最古の文字記録はいつ頃のものでしょうか。これも世界史の教科書にも書かれていることですが、紀元前3500年頃の楔形文字が最古の文字の一つであると言われています。

もはやパンゲア大陸の話やアフリカ単一起源説の話と比べるまでもありませんが、言語学を手がかりに共通の祖先である一人の話者が話した言語を探そうとしても、全く資料が足りないことになります。インド・ヨーロッパ語族の祖語を再構築する研究にしても、せいぜい6000年前~9000年前までしか遡ることはできません。そしてこれらは書き言葉としては全く残っていませんので、研究によって得られた理論上の形ということになります。つまり言語学的には、人間の言語の起源を探ることは、資料がないため不可能ということになります。

その一方で、人間の言語はそもそもどのような仕組みを持っているかという点について、生物言語学と呼ばれる研究も近年行われています。(この研究分野は上で述べたような言語学とは相当性質を異にするものです。)

言語のルーツを探る旅は、言語学的にはもはやあきらめざるを得ませんが、別の学問分野の知見を生かすことで見えてくることもあります。考古学もそうですし、また血液型遺伝子の研究によって日本人のルーツを探るといった研究も行われています。

どうやら今回の質問の趣旨からかなり離れてきたようですので、今日はこの辺で。
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