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vacuumの語源

Q:vacuumという語は他の語とはつづりの質が違うように見えます。由来が違うのですか?

A:確かにそういう印象がありますね。-uu-というように母音が2つ続くような英単語はさほど数があるわけではありません。

外国語学習関連書籍を多く出版しているアルク(オンラインの英語辞書の英辞郎でも有名ですね)が、英語の単語12,000語のレベル付けを行ったリストを公開しています。(ALC SVL: http://www.alc.co.jp/eng/vocab/svl/index.html)このリストの内容を全て連結した12,000語のリストが私の手元にあるのですが、これを使って同じ母音の連続が含まれる単語を探してみました。

まず、-aa-を含むのは12,000語中、わずか1語で、bazaar でした。-ii-も1件ですが、これはskiingでしたので例外と考えても良いでしょう。そして-uu-を含むのは、continuum と vacuum でした。確かに頻度としては少なそうですね。しかし-ee-は239件、-oo-は218件見つかりましたので、英語らしくない母音連続とは言えなさそうです。

skiingは例外とすると、英語らしく見えない単語として bazaar / continuum / vacuum が残りますが、これらはいずれも英語に伝わった外来語です。

まず bazaar は「バザール」というカタカナ語もありますが、イタリア語から初期近代英語に伝わった単語のようです。そのルーツをさらに遡ると、元は「市場」を意味するペルシャ語 bāzār がトルコ語を経てイタリア語に入ったとのことです。continuum は「分離できないものの連続(体)」という形式ばった語ですが、これも同様に初期近代英語に入った語です。ルーツはラテン語です。vacuum も同様にラテン語から初期近代英語に伝わった単語です。

どうやらこれらには初期近代英語という共通項がありますね。これは15世紀から16世紀にかけての英語を表す時代区分で、イギリスのルネッサンスの時代に当たります。この頃は古典語の研究が盛んでもあり、ラテン語やギリシャ語から主に学術語として多くの単語が借入されました。もちろんこれらが全て特殊な、英語らしくない綴りを持っているわけではなく、今の英単語の中に完全にとけ込んでいて、何の違和感もないような単語が多数あります。abolish / absolute / absurd / accident などがこの例です。

ちなみに、ちょうどこの頃には英語の綴りと発音が大きくずれてしまう大母音推移と呼ばれる現象も起こり、これが今でも皆さんを悩ませる「発音しない文字」「読めない綴り」「同じ綴りなのに違う音」などの原因にもなっているのですが、ちょっと専門的すぎますね。さらに言えば、現代英語では3人称単数の時だけ、現在形の動詞に変化形がありますが、この時代には2人称単数にも変化形がありました。

ちょっと難しいですが、Wikipedia で「初期近代英語」や「英語史」のページにもこういう話が書かれています。

(参考資料:英語語義語源辞典)
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